戸籍の保存戸籍が入手できることとは,その保存状態が良いことが,系図探求にとって決定的な条件です。
過去の戸籍管理と問題
戸籍は伝統的に地方自治体,日本で保存が完全な所もあれば,保存状態の良く,保存の状態は地方にない地方もあリます。
- 水害や火災,その他で戸籍がなくなっている場合
- 使用されている薄葉紙が黄ばんだり,ぼろぼになっている場合
- 太平洋戦争の空襲で戸籍を失った役所も多い。その内の幾分かは再製されたが,保存状態が良くなくて失われてしまった戸籍も数知れない。
現在の管理環境
よくて,すでに失現在,戸籍の保存は以前と違って非常に良くなっています。
- バインダー
- 空調設備
- 耐火保管庫等
戸籍の保存期間
保存の期間は法律によって定められていて,そのため個人の記録入手が制約を受けている現実があります。
一定期間を過ぎた戸籍について,地方自治体は請求受理と保管の義務を負わないことになっています。
戸籍の種類および保存について
壬申戸籍
封じられており,基本的には公にされないことになっています。但し,この戸籍について特に必要があって謄抄本または記載事項証明等の請求に応じる時は,現行の戸籍記載事項に相当する事項についてのみ作成するものとされています。
行政的には廃棄処分されることになっているものの,歴史的な価値があるため,保存されているものが多いのが現状です。
除籍簿
地方自治体は,80年間の保存期間を越えたものについて,法務局に廃棄の許可を申請することができることになっています。
法務局または支局に送付されているものもありますが,すでに廃棄されたものも若干ながらあリます。
除籍簿は普通,書庫に厳重に保存されていいます。また,除籍簿は通常,役所外に持ち出せないことになっていいます。
1961年まで保存期間は50年でしたが,この年に,相続登記などの関係で親族関係を立証するのに短すぎるとの理由から80年に変更されています。
戸籍簿
永久に保存されることになっています。ただし,家族全員が抹消された場合は,除籍簿として保存される。
改製原戸籍簿
50年間保存されることになっています。
再製原戸籍簿
10年間保存される。
戸籍副本(1898年以降複写)
法務局及びその支局に副本が保存されています。地方によっては,マイクロフィルム化され,廃棄処分に付されている場合がある。
なお,除籍,改製原戸籍をマイクロフィルム化して再製した場合は,保存期間を1年として取扱ってさしつかえないことになっています。
見出帳の種類と保存
見出帳とは戸籍所在を探す時に使うものです。
戸籍見出帳
住所と戸籍筆頭者の氏により作成されている。永久保存されます。
除籍見出帳
ファイルが除かれた年月日により作成されている。永久保存されます。
改製原見出帳
戸籍見出簿に似ているが,改製したものに限られる。50年間保存されます。
戸籍受付帳
役所で受け付けた順に作成される。届け出年月日がわかれば役立つことが多い。20年間保存されます。