家系図とは
家系図は、ある一族の代々の系統を書き表した図表のことです。通常ツリー状になることから英語ではFamily Treeと呼ばれています。
家系図を調べるメリットと意義
家系図を調べることにはどんなメリットや意義があるのでしょうか? 私自身の経験から2つの意義があると考えています。
自分のルーツがよく分かる
家系図を調べることは自分自身をより深く理解することに役立ちます。
「自分」という人間が成長し育つ上で両親や親族の価値観や育て方に大きな影響を受けていることは論を待たないかと思います。
私たちの人生に何らかの形で影響を与えた「実在の」人物に関する手がかりを探し出し自分のツールについての理解を深めることが家系図調査の意義とも言えます。
例えば僕は母親から以下のような言葉をほぼ毎日聞かされて育ちました。
- 義理と礼には事欠くな
- 人様にだけは迷惑をかけるな
- 騙すより騙された方が良い
- 出したらしまえ
- できない約束だけはするな
母は上記のような言葉を毎日子供たちに言い聞かせながら子育てをしてきましたが、母はこれらの言葉を田舎でみかん農家を営む祖父母から言い聞かされて育ってきました。
さらに祖父の曽祖父は昔の大地主で多くの小作人を抱えていました。しかし戦後GHQによる農地開放で田んぼのほとんどを取り上げられ、唯一取り上げられなかった山を息子とみかん農家に変えて晩年の生計を立てていました。
このように曽祖父や祖父母が経験してきたこと、母が私たち子供に伝えてきたこと、今の私自身の価値観や考え方は関連し合っていて繋がりがあるのです。
相続対象の整理に役立つ
家系図は家督相続の継承の系統を整理するのにも役立ちます。これは資産がある場合も逆に負債がある場合も重要になります。
法定相続人とは、民法で定められた相続人のことですがこの相続人には順位が決まっています。
- 第一順位:被相続人に子がある場合には、子と配偶者が相続人。
- 第二順位:被相続人に子およびその直系卑属がない場合等は、直系尊属(父母・祖父母等)と配偶者が相続人。
- 第三順位:被相続人に子およびその直系卑属がなく、直系尊属も死亡している場合等は、兄弟姉妹と配偶者が相続人。
ややこしいのは、第一順位の子供がなくなっていた場合や第三順位の兄弟姉妹が被相続人より先に亡くなっている場合ですが、これらの場合はその子供たちが相続人となります。これを代襲相続と呼びます。
親族が少なければ良いのですが、親族が多くなると家系図をしっかりと作って対象者を整理する必要が出てきます。